テレワークに隠された不幸

世の中テレワークだ。
政府も推進している。

 

前回の記事では自分なりのテレワークメリットを挙げてみた。

 

sunforest.hatenablog.jp

 

今回はその逆、自分なりに感じたデメリットを伝えていこうと思う。

  体重が増加する

太る。まず太る。
太ってしまう原因は大きく分けて以下2つだ。

・食事量が増える
・運動不足

食事に関してはちゃんと3食とるようになった。
コロナ前は1日2食、しかも昼食はサラダとおにぎり1つだけ。
テレワークになってから昼食は白米3杯分ほど毎日食べている。
もやしのような自分だったが、在宅1年で10kg増量した。
元々痩せ型だったので服を着ていれば大きな変化はないものの、反り腰+ぽっこりお腹、そして健康診断で脂質異常を言い渡された。
自宅という安心できる環境からか、今まで食べなさすぎた反動のような太り方をしている。自分には無縁だと思っていた"ダイエット"という言葉が近づいていることも承知している。ナチュラルに食べられるって怖い。

運動に関しては通勤時間がなくなった分、トイレくらいしか歩くという行為を行わないため運動不足になるのは必然だった。
まず股関節が固くなる。さらに猫背と腰痛も強化され、ストレートネックにも磨きがかかる。負の連鎖でしかない。
しかも不思議なことに、人は生活改善より、先に健康器具でどうにかしようとする。自分もテレワークになってから姿勢強制、首固定器具、エルゴノミクスマウス、ゲーミングチェア、フィットネスバイク..etc、色々投資してしまった。
要は運動が面倒なのである。運動を最終手段にしてしまうから太るのだ。
そう頭ではわかっているものの、どうにかして運動を自動化できないかと考えることに時間を費やしている。焦り出してストレッチを始めようにも3日坊主である。通勤ってとっても大事。

 

  ストレスで在宅うつになる

"在宅うつ"という言葉を耳にしたことはあるだろうか。
普段コミュニケーションを取っていた環境から突然孤独になり、画面越しで話す生活、家族の騒音等、原因は沢山存在する。

もちろん自分にも在宅うつっぽさは訪れた。
原因は姿勢と騒音である。

突然の在宅勤務を言い渡されれば、テレワーク環境を整える時間はない。
だからあるものでやるしかない。長時間座るようではない椅子やテーブルがそうだ。
自分は座高が高いので姿勢のダメージが非常にしんどかった。
今はゲーミングチェアを置ける広さの住居に引っ越したので改善したが、食卓のテーブルと椅子で8時間以上姿勢ガッチガチ状態が毎日続くとどうなるだろうか。これは病む。地獄である。会社の椅子がどれだけ恋しくなったことか。
しかもノートPCだと尚更厳しい。デスクトップPCを買おうにもそれようのデスクも無く、すぐに在宅解除される可能性もあるので潔く高価な買い物はできない状態だ。
自分はこれで頭、目、首、脇、肩、胸、肩甲骨、背筋、脇腹、腰、お尻がやられた。ちょっと腕を振っただけで肉離れとぎっくり背中にもなった。おかげで整骨院に半年も通う羽目になった。痛みは鬱を呼び起こす。

近隣問題も酷かった。
賃貸物件に住んでいたが、右隣はバンドマン、左隣はF1おじさんであった。
バンドマンの方は楽器不可物件なのにもかかわらず夜と早朝にギター演奏を行うので、管理会社からかなりマークされていたようだ。何度か苦情を送ったので演奏は収まったが、タバコの煙が換気扇を伝って住居に入ってくる問題は解決できず、夏なのに窓を閉め監獄のような生活で我慢していた。

F1の方は酷かった。
もちろんF1観戦大音量なのも酷いのだが、生理現象音にやられてしまった。
嗚咽のようなくしゃみ、鉄筋に轟く咳払い、ベランダで長電話・・
おじさんなので声も大きく、その壁横のテーブルで仕事をしていたので本当にしんどかった。
しかも働いていないのか不明だが、この騒音が朝から深夜まで四六時中聞こえるのである。
音楽、耳栓、苦情等すべて効果がなかった。管理会社からも生理現象なのでご理解くださいと言われてしまった。生理音が耳に焼き付いてしまい、寝れなくなってしまう日もあったくらいだ。原則在宅勤務のためコワーキングスペース等は利用が許されず、メンタルがやられて業務に集中できないことも多々あり、仕事もちょくちょく休んでしまっていた。医療機関を受診すると心の病と認定されかけ、それを否定する自分と戦っていた。

ちなみに自分の母親は要介護認定のうつ病患者である。
遺伝もあるかと自分を責めたが、結局あの家では働けないことに変わりはなかったため、嫁と相談し半ば強引に引っ越すことを決めた。

結果、引っ越して在宅うつは改善された。
分譲マンションだが平米も広く、田舎で静かな環境になったからだ。
もし同じような悩みで引っ越しを考えている方がいたら是非住居変更をお勧めしたい。何事も行動しなければいつまで経っても変わらないのだ。

 

  外出しないので廃人化する

暦通りの話をするが、基本的に平日5日間は就業にあたる。
すると週末くらいは出かけようとなるが、これは最初だけでじわじわと外出しなくなっていく。今回でいえば田舎に引っ越したり冬を迎えたりがそれだ。
また会社から強めの不要不急の外出自粛を通達されている人もいるだろう。
自分がまさにそれだ。感染者0人を維持できていると謳うホワイトな闇会社も存在している。

そうこうしているうちに時短営業や緊急事態宣言が出され、元々テレワークだった人は本当に出かけなくなっていく。今はネットスーパーや出前ビジネスなどで巣ごもり需要が熱いため、筋力低下や面倒くささに負けて出かけないことに慣れていってしまうのだ。

それが当たり前になると、外の情勢もどうでもよくなってくる。
例えばコロナウイルスの新規感染者数。
最初はざわざわしていたものの、自分が外に出なくなるとまるで他人事のように興味がなくなっていってしまう。何のためのテレワーク化だったか忘れていってしまうのだ。

結果、身体を洗わなくなってくる。
たまに髪の毛も洗わない日が発生する時もある。慣れって怖い。
人はずっと同じではいられないとはよく言ったものだ。
テレワークは生活習慣を意識しないと、あっという間に廃人ができあがるライフツールとなる。

 

  転職しづらい環境になる

このコロナ禍で感染リスクを負いながら出勤している人や、テレワークが不可能な職種の人はこう思うだろう。「転職して在宅勤務がしたい」と。
逆の立場はどうだろう。
転職を考えていたのにテレワーク化してしまった。
テレワークになってからストレスが溜まり転職を考えだした。

実は自分は後者である。

元々運動部だったこともあり、動いてテキパキこなす業務の方が好きでいた。とある事情によりデスクワークとなったが、頭でテキパキは結構必死になってしまい余裕がなくなってしまう。動いて気分を晴らすこともできない。同じような人はいるのではないだろうか。

人間関係もストレスである。
コロナ前から人間関係で嫌々があった人なら感じるかもしれないが、直接顔は合わさなくて済むが、声だけはどうしようもならない。
敏感な人特有の話になるかもしれないが、リモートワークになる分声に集中するので、その人の発言や指摘の声が一点集中型のストレスとなるのだ。
音声をミュートにできるのならミュートにしたい。
カメラはOFFにできても、マイクはOFFにはできない強制環境である。

そんなに嫌なら辞めれば?と思うであろう。
ここにテレワークの罠がある。

在宅環境を捨ててまで転職できるか否か

テレワークは素晴らしい。
でも人間関係がしんどい。
どちらをとるかである。特に今はコロナ禍で求めているような求人が手に入りづらいこともある。事実、自分はこの1年間転職活動を行ってきたが、エージェントは収穫なし、転職サイトも1社も応募するまで魅力を感じる企業に巡り合えなかった。

資本主義だから仕方ないが、下級国民は非常に生きづらい世の中である。
自殺する人の気持ちがわかる方も多いであろう。
非正規でテレワークというのも、なんとも罪深いものである。

 

以上、テレワークで感じた自分なりのデメリットである。
内容が内容なだけにヒットゾーンは狭いかもしれないが、少しでも共感してもらえたら嬉しいな、と思いながら今日もブログを書いている。